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2014年06月29日

小説『桜の奇跡が舞い降りる』第18話☆ご注文はうさぎですか?

 
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部屋に入ると、僕は通学カバンをバサッと置いた。部屋のカーテンの色は、うすピンク色である。母さんの好み…と言ってしまえば言い訳になってしまうが、
僕はピンク色が好きなのだ。
見ていると落ち着いてくる。
一見、男の子の部屋とは思えない雰囲気を醸している。それだけではない。ベッドの枕元には、うさぎのぬいぐるみまである。
 
 
もしかしたら、自分は母親譲りの少女趣味なのかもしれない。このことは、幼馴染のサーモンしか知らない。
このうさぎのぬいぐるみは、ピンク色で、手足を自由自在に曲げることができる。小学校の低学年の頃、家族で偶然入った小物売り場で、ちょこんとディスプレイされていたのを、母さんにせがんで買ってもらったらしい。そのときのことは、よく覚えており、よほど欲しかったのだろうと思う。
「よお。ただいま」僕は、うさぎの頭をちょんと指で突いた。 
「ぴょぴょぴょぴょぴょーん」そのとき、僕のベッドの上で、何かが声を上げた。というより、僕の指のすぐ先である。僕は、信じられない気持ちでうさぎのぬいぐるみを見つめた。にっこり笑ったままのうさぎが、突然、目を見開いたのである。
「ぴょぴょぴょぴょぴょーん」
そして、ぴょーんと声を上げた。うさぎとは、ぴょーんと鳴くものなのだろうか。そこら辺は、どう考えても違う気がする。
「うわああああ」僕は、後ろへのけぞった。うさぎは、小さい体でぐいーんと気持ちよさそうに、伸びをした。
「喋った、動いた…」僕は、うさぎの動作を一つ一つ言葉にして、確認した。 
 
「ぴょん?」うさぎは、つぶらな瞳をぱちくりさせながら、僕の膝元にトトトトト…と、駆け寄ってきた。
その愛らしさに、何となく心が柔らかくなる気がした。
「撫でても、いいか?」僕は、恐る恐る、うさぎの小さな両耳の間の頭の毛に触れる。
ふんわりしていて、とても気持ちが良かった。 
 
そう言えば、小学生の頃、うさぎが動き出して、僕にあいさつをするという夢を何度も見た記憶がある。
いつの間にか、そんな妄想もしなくなっていたけれど、忘れたころに夢とは叶うものなのだろうか。
「いや、ちょっと待て。そんなバカなことが起こるわけがない」僕は、ハッとしたように、膝元のうさぎのぬいぐるみを両手で掴み、元にあった枕元へと戻した。
 
きっと、水野スカイとピンクの仲睦まじい姿を見たショックと、なでしこ先生に出された山のような勉強の課題で、僕の頭はショートしかけておかしくなっているのだろう。 
 
「ピンちゃーん。ご飯よ〜」そのとき、母さんの声が一階から響き渡った。
 
「今、行く!」僕は、何事もなかったかのように、自室を後にした。
 
愛しいブログ読者さまに雪崩のごとく桜の奇跡がたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさん×∞に降り注ぎますように
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『ご注文はうさぎですか?』うさぎさん、もふもふ、喫茶店など大好きな世界観です
ありがとうございます
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posted by 大西さくら at 22:41 | Comment(0) | 小説『桜の奇跡が舞い降りる』 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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