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2013年08月23日

小説『桜の奇跡が舞い降りる』第3話☆初恋

 
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それからというもの、僕は、ピンクのいる花壇には、行けなくなった。
自分でも、突然芽生えたモヤモヤした思いに対処できなくなりそうだったからだ。
 
それでも、僕は、クラスの教室の窓から、彼女がグラウンドの鉄棒で友達と喋っていたり、花壇で花の手入れをしているのを見かけた。
放課後、ぼんやりしながら、窓際で外を見ていると、クラスメイトの女の子が話しかけてきた。
「珍しいね〜何だかピン太、最近、雰囲気違うんじゃない?」ショートカットの彼女は、僕の幼なじみで、やや髪の色が赤茶色なので、サーモンと呼ばれていた。
ちなみにピン太という名前は、僕の寝癖が常にピンピンはねているという理由で、サーモンがつけた呼び名だ。・・・僕は、寝癖ではないと言っているのだが。
 
「そうかなあ?」
 
「上手くいえないけど・・・なんだかやつれたみたいな」サーモンが、ニヤリと笑う。
「やつれた、って何だよ・・・雰囲気変わったって言ったから、少しかっこよくなった、とか言うのかと思ったら」僕がむすっとすると、サーモンは、
 
「何だか、報われない片思いしているような雰囲気」と突っ込んだので、僕は思わずゴホゴホと咳き込む。
 
「もしかして、ビンゴ? だってあの子のことばかり、見ているでしょ」サーモンは、そう言って、花壇のほうを指差した。花壇では、ピンクが土を掘ったり、水をやったり、なにやらチューリップに話しかけているのが見える。
「協力してあげてもいいよ」サーモンのその言葉に、僕が返事をする間もなく、
「おーい〜!そこの花壇の女の子」と、彼女は叫んでいた。
 
「やめろ!」僕が、サーモンの口を塞ぐと、花壇にいたピンクはキョロキョロした後、上を見上げた。
ピンクは、目を真ん丸くして、僕たちの様子を伺っているようだった。
「・・・ふがふが・・・ピン太、顔が真っ赤」サーモンは、笑いをこらえきれない感じで、僕に言う。僕はサーモンの口からパッと手を取り外し、自分の頬の赤らみを抑えるため、軽くパンパンと叩いた。
 
「そっち行ってもいいー?」サーモンが、ピンクに大きな声で伝えているらしい。僕は、窓の下を見ることができない。
 
「・・・あの子、うなずいていたよ。行こうよ、ピン太」
「サーモンが一人で行けばいいだろう」僕は関係ない、という風にそっぽを向くと、
 
「それじゃあ、訳分かんないじゃんー。私は、知り合いでもなんでもないのに」とサーモンは、僕の顔をのぞき込む。
 
「僕だって別に知り合いじゃないし」言い終わらない内に、
 
「まどろっこしいなあっ」とサーモンが僕の手をつかんで走り出した。
 
「おおっ」サーモンは、陸上部のエースだ。小さい頃から、彼女の運動能力には適わない。
 
下駄箱の入口まで来て、サーモンは、ドンッと僕の背中を押した。
「私、これから部活だから♪ がんばってね」
 
「はあ?」僕が、ゼーハーと荒い呼吸をしていると、
「言っておくけど、あの子と約束しているからちゃんとピン太は行かなくちゃダメだよ?後悔は繰り返さないで」とサーモンは僕に言った。
 
「後悔?」何のことだろう。僕はサーモンの言葉の意味が理解できないでいると、後ろから、
 
「こんにちは」と鈴の鳴るような声がした。
 
「あっピンクちゃん!」サーモンは、今までとは打って変わって優しい声になった。
「ピンクちゃん? 私のことですか」ピンクはきょとんとしていた。
 
「うん、何だかほっぺたにピンク色の花びらがついてるから。
あっ、でね、こいつ、寝癖がひどいからピンピンのピン太って言うんだけど、どうやらあなたのことばかり見ているから、ちょっと相手してあげてくれない? じゃあね」なんて紹介の仕方だ。
僕が、ワナワナと震えていると、サーモンは、体育館の裏の方へ、あっという間に姿を消して行った。
「ピン太先輩♪ お久しぶりです」ピンクは早速、僕にピン太と呼びかけた。
 
「・・・ああ。君は、ピンクちゃん、でいいのかな」僕は、ちょっとぎこちなく、彼女に向き合う。
 
「はい、それでいいです」ピンクは、ニッコリと笑う。桜の花びらがその場でふわりと弾けそうな、そんな笑顔だった。
愛しいブログ読者さまに雪崩のごとく桜の奇跡がたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさん×∞に降り注ぎますように
 
桜野ピンクちゃん…大学時代、さくらは『ピンクやん』と呼んで溺愛してましたょ(*´∀`*)ほえほえ
ピンク色を体現したら、というピンク色の理想が詰まった女の子像かしら
ピン太くんはさくら自身でもあるのかも(笑)ありがとうございます
 
 
 
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posted by 大西さくら at 19:30 | Comment(0) | 小説『桜の奇跡が舞い降りる』 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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